モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
「ん?めちゃめちゃ可愛いなーと思って」
「なっ……!」
またこの男は、そんな恥ずかしいセリフを堂々と!
慌てる私をよそに、再びニヤリとして蒼井は続ける。
「莉世の笑顔って結構貴重だからさ、それを今俺が、独占してるみたいでたまんない」
「は……?」
そして私の唇に指を這わすと、スっとなぞる。
「っ!?」
ビリッと全身に電気が走ったみたいな、そんな感覚に、思わず肩がビクッとなる。
「あっま……けどそれ以上に、今莉世にキスしたら、もっともっと甘いんだろうな」
「なに言ってるの!?
冗談キツすぎっ!!」
キス!?
とんでもない発言に固まる私。
とは反対に、一瞬顔をしかめた後、流し目でこちらを見つつ、余裕たっぷりにその指をペロリと舐める蒼井。
「冗談なんかじゃねーよ?
俺はめちゃめちゃしたい」
「っ……」
さっきまでヘラヘラ笑ってたのに、こういう時ばっかりチラリと見せる、男の人を意識させるような熱のこもった瞳。
わざとなのか、無意識なのか……
蒼井のこういうところ、ほんと心臓に悪い……