モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
「なんか今日の蒼井、いつもと違う……」
熱のこもった熱い視線から逃れるようにふいっと顔を背ければ、正面から聞こえるくつくつとした笑い声。
「まあ、いつも莉世にツンツンした態度取られてるし、いい加減俺も本気出そうと思って。莉世、意外と押しに弱いみたいだし、多少なりとも強引にいこうと思って」
「は、はぁ!?」
押しに弱い!?
「莉世が俺によく言う、プレイボーイとして」
スっと耳元で囁かれた言葉は、色気たっぷり。
「っ~、ば、バカじゃないの!?」
恥ずかしさに耐えきれず、キッと睨みつけるけれど、寧ろ蒼井はますます楽しそうにするばかり。
「バカで結構。
世が俺を好きになってくれるなら、俺はこの際なんでもするよ?早く莉世が欲しくてたまんないし」
「……………」
もう、バカのひとつも出てこない……
完全に、蒼井の思うツボだ……