モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
そうハッキリとした途端、どんどん気持ちが溢れだしてくる。
やっと自覚したこの気持ち、早く蒼井に伝えなきゃ。
そして、私の過去の過ちも、今まで隠してきた伊吹とのことも全て、ちゃんと話そう。
その覚悟を、蒼井への気持ちがそっと背中を押してくれた。
“ 莉世の中でもう大丈夫だって、話してもいいって思えたら……その時には、教えて欲しい ”
この思いを、私の全てを蒼井に話そう。
「蒼井」
「ん?」
「聞いてほしい話がある」
立ち止まって、まっすぐ蒼井を見れば、驚いたように目を見開く。
全てを話すことで、蒼井にどう思われるのかが怖い。
どんな目で見られるのかが怖い。
だけど、恐怖や不安、心配の先に待ち受けるのはきっと、まぶしい光だと教えてくれたのは蒼井だから。
きっと、大丈夫。
蒼井は全てを受け入れてくれると信じて。
どこか不安な気持ちもあったけれど、私は全てを話すことに決めた。