モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
聞こえてきたその声に、反射的に私も蒼井もそちらを向いた。
そこにはセーラー服を着た、中学生らしき女の子が2人、楽しそうに笑いながら歩いていた。
「あの2人、顔がそっくり……
双子みたいだな」
────────ドクン
“ 双子 ”
その言葉に心臓が嫌な音を立てて、ビクッと過剰に反応してしまう。
「双子と言えば、そういや莉世もだよな?」
「え……?」
どういう、こと……?
教えたことはないはずなのに、どうして、そのことを蒼井が知って……
ドクンドクンと鼓動が速まる中で、必死に喉から声を絞り出す。
「どうして、私が双子であることを、蒼井が知ってるの?」
おそるおそる、そうじゃなければいいという願いを込めて蒼井を見つめる。
その先を聞きたくない。
聞いちゃ、いけない。
それが分かっているのに、聞かずにはいられなかった。
「どうしてって、莉世が球技大会の前日とその前の2日間、体調悪くて休んでただろ?その時に、莉世の家にお見舞いに行った時に、莉香ちゃんが出てきたから」
「っ!!」