モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
今…なに、された?
なにが、起こった?
目の前にはにっこり笑った顔があるということを理解できた以外、頭が真っ白。
「明日から、愛して愛して愛しまくるから、覚悟して。莉世ちゃん?」
そうだ、今……
キス、されたんだ。
唇に。
キス。
唇と唇が合わさる、あの………
「…………」
きすぅぅぅぅーーー!!!?
「っ!!
何すんのよ、バカーーー!!!」
「ぶっ!!!」
顔にビンタをぶちかまし、その場から全速力で逃げ出した。
なにが覚悟して、よ!?
なにが、愛しまくるから、よ!?
冗談じゃない!!
結局、どこを取ってもチャラ男はチャラ男じゃない!!
あんたみたいなクズ男に、私が堕ちるわけないんだから!!
そう強く意気込んで、後ろを一切振り返らないまま、また全速力で走り出した。