モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
まあ?
蒼井の言う通り、今日は無視を決め込もうと思ってたよ?
だって、いきなりキスしてきて、意味分からないこと言われたんだもん。
所詮は他の女の子たちにもやってることなんだろうから、スルーするのが1番。
いくら隣の席だろうと、話しかけられようとも、一言も話す気なんて、なかったのに。
またこの男のせいで、全てが台無し。
「それに、好きな子に構いたくなるのが、男ってもんじゃん?」
「……バカなの?
あ、もしかしてMなの?」
「莉世と話せるんだったら、Mでもいいかも
」
「…………」
もう、言葉もない。
冷たい、ドン引きの視線を送ってるはずなのに、ヘコむどころか、私ににっこり笑いかけてくるだけ。
鉄のハートでも持っているじゃないだろうか、この男。
「バカなの?って、今の莉世の照れ隠しだよね、知ってる」
「違うわ、バカ!!」
何が照れ隠しだ!!
ただ単に、自分の都合のいいように解釈してるだけでしょ?
あんたなんか、ドキッとするどころか、氷点下レベルだわ!!