モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。

それからなんとか落ち着いた私は、お母さんにあたたかいお茶を出してもらい、蒼井と並んで座り、その真実を聞いた。



「自殺だったって、一体どういうことなの……?」



止まらない涙を拭って、まっすぐお母さんを見れば、お母さんも目を真っ赤にしていた。


「ゆっくりで、大丈夫だから……」



落ち着かせるようにそう言うと、お母さんはゆっくり頷いた後、まっすぐ私を見て口を開いた。


「事故から1週間した後、警察の人がうちに来たの」


「え…、警察の人が……?」


「ええ。
莉世は莉香が亡くなったショックだとか、病気のことで覚えていないと思うけど、家に来たのよ」


「それは、なんで……?」


「莉香は事故なんかじゃなくて、自殺だったって」


「っ!!」



驚きで言葉が出ない私に、お母さんはそのまま続けた。



「あの事故が起きた場所……あそこは、事故が多発する場所で有名だったの。警察の人の話によれば、赤信号に飛び込んで、自殺する人が多い場所だと」



その道路は、車の通りがほとんどないところで、その分やりたい放題に、スピードを上げる車が多かった。


加えて、車の通りがほとんどない分、人の通りもほとんどない。



そのため、誰にも見られなくて済む。



そういった理由から、猛スピードで走る車へと飛び込んでいく自殺者が、多いのだと。


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