モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
ごめん。
ごめんね、莉香……っ
莉香の言う通りだった。
いつまでも、後ろを向いているのは、私。
自分を責め続けていたのも、私。
「はぁ……、中学の頃から変わってないなぁ、私……」
「ん?」
「いや、なんでもない……」
俯いていた顔を上げて、ソファーにボスンと音を立てて背伸びした。
「はー……」
今も昔も、私を救ってくれたのは、やっぱり
最愛の姉である、莉香だった。
「ふふっ、やっぱり敵わないなぁ……莉香には」
そう呟いた時の私の顔には、ふっと笑みがこぼれて。
莉香、見てる?
時間はだいぶかかっちゃったけど、莉香のおかげでやっと……やっと前に進むことができたよ。
乗り越えることができたよ。
「頑張ったな」
そっと目に溜まった涙を拭ってくれた蒼井は、いつもの私の大好きな笑顔で笑ってくれた。
莉香。
本当にありがとう。
気づけば、心の中はもうすっきり。
まるで、雨雲から光が差し、青空が見えた時のように、晴れ渡っていた。