モテ男子が恋愛したくない私に本気をだした結果。
─────────


「ん……、あお、い?」


「大丈夫か?」


ふっと目が覚めると、蒼井の肩にもたれかかるようようにして座っていた私。


ここは……


ぼんやりとした意識がはっきりしてくると、どうやらお墓近くにある公園のようで。


意識が落ちた私を、ベンチまで運んできてくれたみたい。


「ねぇ、蒼井」


「ん?」


「私ね、さっき夢を見ていたの」


「夢……?」


今だけ……と、スリっと蒼井に体を寄せて、私は続けた。


「そう。
莉香と会えて、一緒に笑い合う夢」



「そっか」


蒼井は私の方へ顔を向けて、目を細めて満足そうに笑った。


ドキッ……


あまりにその姿がカッコよくて、胸がドキドキと音を立てる。


「なに?
もしかして、俺に見惚れちゃった?


「はっ!?」


黙ってしまった私に気を良くしたのか、またもや口角を上げてニヤリと笑う蒼井。


「ち、違うから!!」


「ほんとに?」


もう、調子いいんだから……


その体を押しのけて、バッと立ち上がり、空を見
ると。


「わぁ、虹だっ……!!」


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