俺様王子が恋をした
「さっきの男誰だ?」

「さっきって一緒に話してた子達ですか?」

「あぁ。」

「あれは同じクラスの
 健人くんと洸太くんと雄大くんですよ!
 ちなみに健人君は美優の彼氏です!
 だから、合宿の班もみんな一緒です!」

ってすっげー嬉しそうに話すのな。

「ふーん、そんな嬉しいんだ?
 あの男達と一緒で。」

少しムカついたからいじめたくなった。

「え、いや、そういう意味じゃなくて
 美優も嬉しそうだし、みんな仲良しだからいいなって・・・」


「仲良しってどんな?もしかしてあの中に
 いいなって思うやつがいるとか?」

「違います・・・。」

「じゃあなに?」

「わ、私は恭介先輩にしか興味ないですもん・・・。
 あの3人は普通のお友達です・・・。」

泣き顔、ちょっといいな。

「はい、よく出来ました。」
理性を抑え、頭に手を乗せ髪をワシャワシャしてやった。

「ちょ、なにするんですか!」

「んー?あんまり仲良さそうに話してたから嫉妬して
 いじめたくなっただけ。」

「なっ・・・///」

すぐそうやって顔赤くする。

「そうだよな?真優華は俺だけだもんな~?」

その言葉にあたふたする真優華。
まじ小動物。


「俺も真優華だけ。」

そう慌てる真優華を抱きしめ、耳元で囁いた。
もちろん、周りに人がいないのは確認済み。

ほら、また顔赤くして、唇噛みしめて、潤んだ瞳で
俺を見つめる。
こんな顔、遠目からだって誰にも見せねーから。

この顔を隠すように俺の両手で覆って
甘いキスを落とした。

「何があっても、お前はおれのもんだ。
 それを忘れるなよ。」

真優華は小さくコクッと頷いた。

< 128 / 390 >

この作品をシェア

pagetop