俺様王子が恋をした
だけど、なんとか伝えたくて
先輩の目を見つめた。

「そんな泣き腫らした目で見るな。
 襲いたくなる。」


なっ!!


こんな状況で・・・


「な、なに言ってるんですか!!」

思わず叫んだ。


「お、元気になった。
 安心しろ。お前には怒ってないし、
 嫌いになるなんてねーから。
 守ってやれなくてごめんな。
 泣きながら電話くるから、抱きしめたくなって飛んできた。」

フワッて効果音が鳴りそうなくらい柔らかく笑って、
今度は優しく包み込むように抱きしめてくれた。
先輩はエスパーなのだろうか。
私が聞きたかったこと、全部答えてくれた。

なんだか嬉しくなって
顔の筋肉が緩んだ。
久し振りに笑った気がする。
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