俺様王子が恋をした
びくびくしながら
足を進めていくと

「あれ、まゆ?」

と、懐かしい声に呼ばれた。
振り返るとそこにはやっぱり

「瞬君!!」

久し振りに見た。
先輩と付き合うようになってから
瞬君と朝家の前で会うことが無くなったから
本当に久しぶり。

でも顔見ても前みたいに
ときめかない。
ちゃんと思い出に出来たって証拠かな?

私はそれが嬉しくて
瞬君の元へ駆け寄った。

「瞬君~」

「柊のとこ来たのか?」

「うん!そうなんだけど
 やっぱり先輩の階って後輩がいるのが
 珍しいのか、見られてる気がして
 ホントはちょっと怖かったの。
 だから瞬君いて良かった!」

うん、そっかそっかと
なんか妙に笑っていて
大丈夫だよ~と
優しく頭をポンポンしてくれた。

この行動もちゃんと
幼馴染に戻れてる気がして
私は嬉しかった。
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