俺様王子が恋をした
私が乗ると車はすぐに走り出した。

うわぁ~…
シートがフカフカだし
なんかおしゃれな飲み物たくさん置いてあるし
こんなのドラマの世界…
私はこんなすごい人と付き合ってるのかと
思うとちょっと落ち込んだ。
家族は仲は良いけど
至って普通の家庭だし、
見た目だって釣り合ってない…

これから旅行なのに気分が落ちてしまった。



---「こら」
の声と共に、ツンとおでこを突かれた。

イタ…

もちろん私を突いた人物は先輩で

「全部顔に出てる。分かりやすいんだよお前は。」

なんて私の気持ちは筒抜けらしくて

「不安になることはない。
 俺がお前を選んだんだ。
 親父も、認めてくれたから
 俺と約束をしてくれた。
 だから、俺の為にそばにいろ。
 んで、ずっと笑ってろ。」

な?と言って、くしゃっと笑う
その笑顔にまたまた胸が鳴った。
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