俺様王子が恋をした
「お望み通り
 降ろしてあげたよ?」

…なんでしょうかその
ニヤっとした笑顔は。

思わず後ろへ
ズルズル下がると
その振動で『あれ』がポッケから
落ちてしまった。

「「……」」

同時にそれを見た私たちの間に
数秒の沈黙が流れた後

先輩はまた意地悪な顔をし、
私は声にならない悲鳴を上げた。

「……っ!!///」

「へぇ~?用意周到だね?」

出てきてしまった
俺様恭介先輩。

真っ直ぐ私に
向けられた目線と
妖艶な笑顔からは目が離せない。
< 267 / 390 >

この作品をシェア

pagetop