俺様王子が恋をした
首を横に振り
否定しようとしても

「俺に抵抗するなって言ったよね?」

すっごい俺様な発言なのに
話し方は優しくて
不覚にもドキッとしてしまう。

「まゆ、こっち向いて?」

先輩の甘い声に
全身が熱くなる。

恐る恐る顔を上げた先で
先輩と絡まる視線。

強気な目をしてるのに
甘くて、私の鼓動を早めるのには
充分だった。


見つめられた視線に
恥ずかしさで限界を迎え

とうとう全身の力が抜ける…


そう思った時には
先輩によって私の身体は支えられていて

「これでわかった?
 もう少し自覚してね。
 俺の彼女だって事。」
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