Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~
ほんの一瞬だけ触れ合っただけなのに、その感触はとても懐かしく愛おしい。
いつもそこから伝わってくるのは、彼が千紗子のことを大切に思う気持ちばかり。
千紗子がそっと離れながら目を開けると、すぐ鼻先にある雨宮の目は大きく見開かれていた。
「好きです……雨宮さんのことが好き。」
千紗子は雨宮の目を見つめたまま、そう告げる。感情と共にこぼれ落ちる涙をそのままに。
雨宮の瞳がこれ以上ないくらい大きく見開かれた。
次の瞬間、千紗子の唇は雨宮の唇によって塞がれていた。