Sweet Healing~真摯な上司の、その唇に癒されて~
千紗子の瞳から落ちた滴を、そっと唇で吸い取った一彰は、そのまま彼女の鎖骨の間で輝く雫に唇を寄せた。
「このブルートパーズが、俺には千紗子の涙の結晶に見えたんだ。」
一彰は膝に抱えた千紗子を優しく抱き直すと、彼女を見上げて微笑む。
「千紗子の涙はいつだって綺麗で、宝石みたいだと思ってた。もちろん笑顔の方が何倍も綺麗だけどな。」
「一彰さん……」
「これは俺の誓い。千紗子の涙を拭うのはいつだって俺だってこと、忘れないで。」
「……はい。」
千紗子の両目から次々と溢れ出る涙を、愛おしそうに指で拭うと、優しく目を細めた一彰は、千紗子の唇に自分のものをそっと重ねた。