それでもずっと、君を愛す。
「なぁ、どうした遥樹?足でも痛めたか?」
「あ、朔か。いや、別に…」
「じゃあどうした?体調でも悪いのか?シュート決めてから調子乗らないなんてお前らしくないぞ?」
ったく、朔はとことん心配症だ。
「別に、めちゃ元気ですけど…」
ただ、と声を小さくして付け足した。
「あの、さっき一番前の真ん中にいた女子って誰だ?」
自分が女子の事を親友に聞く日が来るなんて。
「あぁ、深澤紅葉か?あのミディアムの黒髪の子?」
可愛いよなぁ、目をハートにして呟いたのは女に弱いからだと踏む。
「違う、髪はロングだったし少し茶色がかってた」
そう言いながら、朔の顔を少しだけ覗くと、目を見開いて驚いた顔をする。
「な、なんでそんな顔すんだよ
俺なんか変なこと訊いたか?」
「いや、いくら女に疎い遥樹でも 長谷川さんを知らないとはねぇ…」
遥樹が女子のこと聞いてくるってだけで充分変だけどね、と朔は少しだけ苦笑していた。