毎日恋した。
「・・・以上、夏休みを楽しんで。羽目を外しすぎないようにね?」


ようやく夏休みが来た。


やっとかぁ!


「さぁさぁ帰ろう!」


幸紀は椅子から立ち上がってあたしの傍に来た。


「うん!」


かばんをすばやく取って教室から出る。




「おせぇーぞ」


壁に背もたれてあたしたちが来るのを待っていた英二と辰也。


「ごめんごめん。流衣が寝ぼけてたから」


「ええ!何それ!!」


何であたしのせいになるわけ!?


「あぁ、そっか。コイツ昔からどんくさいからな」

「あ、あんたに言われたくないよ!!」


逃げる英二をあたしは追いかける。


昔は走りならあたしが一番だったのに

今じゃ英二の同じ速さで走ることが出来なくなっちゃってる。


それはあまりにも大きすぎて

あたしじゃその隣にいるのはふさわしくないくらい

英二は成長してたんだ。
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