毎日恋した。
ばんっ


「何?急に大きな声出しちゃって?」


駆けつけてやって来たのはあたしの母さん。


「な、なんでもない。ちょっと変な夢見てただけ・・・」


とっさに考えついた嘘。


「そう。ならいいけど」


ぱたん。


ふー、あぶないあぶない。


「流〜衣〜・・・」


ガラガラと窓がゆっくりと開けられる。


「こんのアホ!バレたらどうするつもりだ!?」



「ごめぇん!」


あたしたちは窓を使って会話するのを禁じられている。


何でかって言うと、年頃のあたしがいつ英二に何をされるかわかんないからと訳がわからない理由で使用禁止になっている。


あいつがあたしに何かする?

しないしない。

「ホントごめん!」


< 19 / 31 >

この作品をシェア

pagetop