毎日恋した。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・」

英二の方から息が切れる声がする。

相当疲れていたようだ。


あたしはもちろん息を切らしていなければ疲れてもいない。

元気にドリブルをしている。


「はぁっ、流衣、お前ちびのくせにバスケが出来るとか」


「未だにあたしより小さいあんたに言われたくないし、初心者のあたしに負けちゃったらバスケやってられないよ?」


「はっ!マジでお前初心者!?」


驚いたような顔をする。


「うん」


「あー、そっかぁ。だから先輩にまだボールを使うのは早いって言ってたのか」

悔しそうにうつむいて言う。


英二にちょっときついこと言ったけどこの方が英二がもっと上手くなると思うから。


「んじゃ、あたし帰るわ。もう夕方になっちゃったし」


あたしは英二に向かってボールを投げた。


「バスケ頑張ってね」


一言残して公園から離れていく。





「流衣!」


「ん?」


「ありがとな」


そう言ってゆっくり微笑んだ。


「・・・うん」


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