毎日恋した。
「ほらほらっ!アップなんだからもっと近づいて!」


幸紀は強引に後ろにいる二人を引っ張った。


「俺プリクラ好きじゃねーのに」


「ここまで来てんなこと言わないの」


「あ、ほら五秒前!」


「早く!」


「わーったって!」


―――パシャッ



「あははっ!辰也ウケる!」


辰也の変顔に笑う幸紀。


「るせー」


「オワタオワタ!はいっ英二」


幸紀は落書きし終え、ペンを渡す。


「え、やんの?」


「あったりまえ」


英二はしぶしぶ椅子に座り落書きし始める。


「ほい」


辰也も落書きし終え、あたしにペンを差し出した。


「さんきゅっ」


あたしも英二と一緒に落書きし始める。


あっ

あたしが落書きするプリクラ

あたしの肩に英二の手が乗っていた。


自然と顔が笑顔。

こういう些細なことでもあたしにとっては嬉しいこと。

幸紀の彼氏だけど、心の中ならいっか!


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