俺たちは夜に舞う蝶らしい
凜音side
蘭音が作り置きしてくれていたご飯を食べて、食器を片付けて今日は仕事もないし。とのんびりソファで寛いでいた俺。
ただ、何もすることがないというのはそれはそれで退屈。
最近仕事が多かったからいくらでも寝れるからまあ、無駄にずっと寝てるんだけど‥‥
勿体無い時間の使い方してるよなと思うとどうも気になる性格らしい。
そのとき、ふと昨日使った愛刀のことを思い出す。
そう言えば、ボスが来て手入れどころじゃなかったな。
家に帰ってからも調べものしてたし、手入れなんて軽くしかしてない。
『やるか。』
自室から竹刀袋に入った愛刀を取り出す。
時間に余裕もあるし、いつも以上に丁寧に手入れする。
ちりん‥‥。
微かに鈴の音が聞こえてその音の方‥‥玄関を見ると脱いでいる蘭音。
ちなみに、俺らの家は一軒家じゃないからね。
マンションの最上階ワンフロア。
この時点で普通とは言えないけど‥‥
『随分帰ってくるの早いんじゃない?』
「そうかな?
結構向こういたよ?帰りも寄り道したし‥‥」