俺たちは夜に舞う蝶らしい
この間の零さんと汐がKINGに巻き込まれたあの事件から、個人で借りていたマンションから夕さんたちと一緒に暮らすことにした澪。
まあ、夕さんと零さんがかなり強く説得してたからそれに澪が負けたって感じだが‥‥。
「自分で伝えろよ!」
「出来るならそうしてる。
このまま出るから、お前に頼んでんの。」
『おい、澪。
詳しく説明しろ。』
「白状するのは後。
‥‥凛音さん。
〝王者を玉座から引きずり下ろす。
お前にあずけた名前は返してもらうよ。
あと、総出で引きずり下ろすから、腕鈍ってたら許さないからね。〟
だそうです。」
ちゃんと伝えましたから。と言うとフワリと着ていたパーカーを靡かせて出口へと向かう澪。
凛音さんは澪の言葉に珍しく唖然として動かない。
そうこうしている間に、澪はbarから出ていく。
汐も訳が分からなさそうだが、只事ではないと悟ったのか俺たちに会釈をひとつして足早に帰っていった。
『整理が追いつかねぇっ!
とりあえず、凛音さん!
唖然としてる場合じゃないですよ!』
「え、あ‥‥うん。」