俺たちは夜に舞う蝶らしい
蘭音side
澪の声が途切れた。
無駄に冷静な声は余計な不安を煽る。
無茶をするのは澪の悪い癖。
そんなことを考えながら自分の怪我を見ると、澪よりも無茶をしているのが目立つ。
俺も人のことは言えないか。
凛音たちに随分と心配をかけてたみたいだし。
謝らないとなと思いながら蒼炎の扉を開く。
「澪、おかえr‥‥‥‥蘭音?」
『久しぶり。
‥‥凛音。』
「蘭音さん‥‥おかえりなさい。」
少し大人っぽくなってる凛音に何も聞かずに笑って迎えてくれた翼。
2人とも随分と雰囲気が変わった。
まあ、10年も経てば変わりもするか。
俺だって変わっただろうしね。
「今までどこにいたの。」
『んー、凛音が怒るようなところ‥‥かな。』
「‥‥話は後で聞く。
とりあえず手当しよう。」