俺たちは夜に舞う蝶らしい
蘭音side
「蘭ちゃん。」
キンッ!!!
『……っ!?びっくりしたー。』
「危ないですよー。
これから潜入するのに大丈夫?」
『大丈夫。』
突然かけられた声。
思わず持ってた短剣で切りかかってしまった……。
澪が自分の剣で防いでいなければとゾッとする。
まあ、防げないなんてことは無いだろうけど。
皆には敬語の澪も俺には今まで通りのことが多い。
もちろん、敬語混じりにはなってるけどそれでも周りのみんなのことよりも信頼してくれてるんだろうなと思っている。
「僕、剣術苦手なんだからやめてよね。」
『ごめん、ごめん。
それで、昭美さんたちは大丈夫?』
俺の問いかけに大きく頷く澪。
「本当にするの?」
『うん。
大丈夫。定期的に連絡は入れるから。』
「そういうことじゃないんだけどなぁ。」