俺たちは夜に舞う蝶らしい
要side
「じゃあ、私たちも行きましょうか。」
俺が放心している間に片付けを済ませた澪はライフルバッグをもって、屋上から出ようとしていた。
『おい。
いろいろと説明しろ!』
「KINGに殺されたいならここで長話しますが?」
『は?』
意味わかんねぇ。
けど、とりあえず澪についてビルを出る。
「王のことを狙えるのは実質あそこが一番いい位置なんです。
けど、普通は狙えない。
けれど、狙うならあそこしかない。
それが分かっているKINGは、おそらくさっきまで私たちがいたあの場所に来るはずです。」
ビルから少し離れた時に澪が言う。
ちらっと横目で見るとさっきまで俺達がいたあの場所に、人が集まっていた。
恐らくKINGのやつらだろう。
あの場所にとどまっていれば、KINGとの衝突は免れなかったってわけか。
『あ、忘れてた……っ!?』