俺たちは夜に舞う蝶らしい
澪が見つかったことを知らせようと携帯に手をかけた瞬間、澪は俺の手を掴んで止めた。
強い力だったわけじゃない。
けど、目が真剣だった。
「凛音さんたちに知らせちゃダメ。」
『は?』
「この計画、凛音さんや翼に知られたら止められるから。」
俺に背を向けた澪。
俺より小さくて、俺より年下の澪だけど誰よりも大きな背中に見える。
そして、澪はどこかに向かいながら澪たちの計画を話してくれた。