俺たちは夜に舞う蝶らしい
俺の言葉に澪は、〝素直じゃないなぁ〟と笑う。
澪はライフルをライフルバッグに入れると立ち上がる。
「今回、俺は狙撃だけでいいの?」
「うん。
澪には指示だしもしてもらわないといけないからね。
ただ、もしもの時はいつでも出れるようにだけしといて?」
「了解。
翼、行くよ」
「人使い荒いなぁ。」
澪はそう返事をするとフードを被って、いつの間にか後ろにいた翼に声をかけ、パーカーを翻しふたりは出ていった。
「さ、俺らも行くよ。
澪たちは高台から狙撃と敵の引きつけをしてくれる。
俺たちは本部に乗り込むよ。」
『了解。』
何年ぶりかと思うくらいのパーカーを取り出す。
澪が用意してたのか、きちんと洗濯されていて至れり尽せりだなと笑う。
黒のパーカーを翻し、蒼炎をclosedにして踏み出す。
「背中は任せたよ、凛音」
『……仕方ないなぁ』
フードを被り闇夜を駆ける。
『「覚悟しろよ」』