俺たちは夜に舞う蝶らしい
翼side
『なぁ、澪。』
「ん?」
『ここから見えるの?』
「……ふふっ。」
ビルの上。
KINGの拠点から遠くもなく近くもない距離にあるこのビル。
屋上でライフルを構えている澪に問いかけると澪はおかしそうに笑う。
「蘭ちゃんと同じ質問だね。」
『蘭音さんと?』
「うん。」
考えることは同じかー。と笑っている澪。
その時、パタパタと複数の足音が聞こえる。
「来るよー」
ライフルをセットした澪は手持ちの拳銃に持ち替え、にこやかだ。
おいおい、とんだ戦闘狂だな。
こいつは底なしか?