*If*…もし貴方と出逢わなければ…
雅さんの声のトーンが変わり緊張した空気が電話越しでも伝わってきた



『藤崎組って、あの極悪非道で人の弱みに漬け込んで相手を脅したりとかしている組ですよね?』



「ああ。そっちに昴君がいたよな?ハッキングが得意な…」



『はい。今も居ます。』



「調べて貰ったほうが早いかも知れない。悪事が大量にあり過ぎて口頭じゃ伝えきれないんだ。」



『わかりました。調べてもらいます。』



私は雅さんにそう伝えてから一旦電話を切った



「誰から?」



電話が切れたのを見計らって実が聞く



『…雅さん』



「どういう事だよ!?」



昴はふざけるなとでも言いたげに怒鳴った


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