*If*…もし貴方と出逢わなければ…
泣きながら私を抱きしめる腕に力が入るお母さん。そんな時別の新たな声が聞こえた



「かーれん」


『瑠稀…?』



「おう。久しぶりだな」



いつの間にかお母さんは私を離していて瑠稀の元へ行けというように背中を押した



瑠稀が私の前までくる



「華蓮、会いたかった」



『私も会いたかった…』



瑠稀の胸に飛び込んだ



私を受け止めてくれた瑠稀



「華蓮、俺の事はもう気にすんな」



『え…?』



「俺お前の事好きだったよ…。いや、今でも好きだ。けど華蓮は違うだろ?」



『…っ』



「気持ちが変わるのは当たり前だ。だって華蓮は生きてるんだから」



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