運命の人と運命的ではない出会い方をしてしまった

ストーカー

さっきからずっと、私の後ろを誰かが歩いてる。



もしかして、ストーカー!?



後ろから車が来ているか確認するフリをして、後ろを歩いてる人を見ると体格のいい男。



どどど、どどどうしよう。
こういう時ってどうすればいいの?



短い足を一生懸命伸ばして、早歩きにしてみると、後ろから響く足音は近くなっているように思える。



あともう少し、あともう少しでマンションに着くから!
あれ?でも、もし、私の部屋に侵入してきたら!?
そっちの方が危ないじゃん。



って、大丈夫か!
このマンションの売りは、〝セキュリティ万全のマンション〟なんだった。



あ〜安心。
マンションにも、なんとか着いたんだし。



エントランスでまだ慣れないセキュリティロックを操作して、小走りでエレベーターボタンを1回押す。



安堵の溜息を零して、エレベーターを待っていると隣に誰かが並んだ。
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