運命の人と運命的ではない出会い方をしてしまった

運命の人

ぱっと目が覚めて、窓の外に目を向ければもう真っ暗だった。



帰ってきたのは、9時過ぎだった。
久しぶりに、沢山寝たような気がする。



ゆっくりと上体を起こして腰かければ、シワのついた制服が目に付いた。



もう、最悪。



はぁとため息をついて、ゆっくり立ち上がってルームウェアに着替える。



カチャ



「あ、起きた。」



『・・・』



「あ?」



ドアと取手に手を置いたまま固まる。



「おい。」



スタスタとこっちに来て、おでこにひんやりとした手が置かれた。




「まだ、熱いな。
とりあえず、こっち座れよ。」



まるで、自分の部屋のように私をソファに座らせる。



が、



『いや、あのさ。
ここ、私の家なんだけど。』



「知ってるけど?」



それが?となんともないように話す理央くん。



『いや、うん。
まぁいいか。』
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