そばには、いつもキミがいた。
「いいよ。何でも私に話して?」
「実は……っ」
それから私は、華音お姉ちゃんに私が泣いている理由をすべて話した。
ただの幼なじみと思っていた翔に、小学五年生のときに告白されたこと。
約一ヶ月前に、翔がゆりちゃんに告白されて、付き合い始めたこと。
それをきっかけに、自分の気持ちに気づいたこと。
華音お姉ちゃんにすべてを打ち明けた。
華音お姉ちゃんは、何度もうなずきながら、私の話を聞いてくれていた。
なんか、すべてを打ち明けたら、心が軽くなったような気がする。
「そんなことがあったんだ……」
「はい……」
「でも、わかるよ。その気持ち」
「え?」
「私も同じようなこと経験したから」
彼女は空を見上げながら、私にそう言った。
「えっ!華音お姉ちゃんもあるの?」
「うん」
それから彼女は、私に昔の話を聞かせてくれた。
「昔ね、私がずっと好きだった人に彼女ができたんだ。でも、彼女ができても、私は諦められなくて、フラれるのを覚悟に彼に告白したの。
そしたら彼ね、『俺も昔、お前のこと好きだった』って言ったの」