そばには、いつもキミがいた。

それからしばらくは、おたがいにちょっとよそよそしい雰囲気があった。


昔のような関係に戻れたのは、本当につい最近のことで。


やっと、関係が戻ってきたって頃に、翔に彼女ができて……。


本当に……、なんで今さら自分の気持ちに気づいちゃうかな……。


「……さん?中谷さん」


「おいっ、呼ばれてんぞ」


「へっ?」


隣の席の男子に、ひじでつつかれた私は、驚いてマヌケな声をだしてしまった。


「……中谷さん、話聞いてた?」


そういえば、今、算数の授業中……。


「すみません……。聞いてませんでした……」


「次からは、ちゃんと聞いておいてくださいね」


先生は、大きなため息をひとつついて、私に言った。


「はい……」


そのあとは、真面目に授業に集中した。


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