イヤホン越しの恋人。
「連絡は?」
「……ないけど」
「けど?」
マグカップの口を人差し指の腹で撫でながら
「敷地には来てるみたいやねん」
人差し指をマグカップから離して、親指で擦(こす)った。
「は?!なんで?!」
眉間に強くシワを寄せた里香はまるで自分の事のように怒っている。
テーブルにぐいと腹をつけて両肘(りょうひじ)をつき、マグカップを両手で持ち上げたると、湯気が強めに揺れて里香の顔に靄(もや)がかかった。
「わからんけど、隣の人が言うてた…」
「あ、荷物とか?」
「いや、鍵は返してもらったし荷物がどうとか連絡ない」
「じゃあ似た人とか?」
「いや、ヒロなのは確実なのはお隣さんが言ってるから」
「恐すぎやん…警察は?」
「一応報告はしといた」
「あぁ、そうなんや。最近ストーカー事件多いしほんま気をつけてや?ってか不安やったらうちでも泊まればええから!」
なんて言ってくれる里香は、ほんまに優しいな。
「……ないけど」
「けど?」
マグカップの口を人差し指の腹で撫でながら
「敷地には来てるみたいやねん」
人差し指をマグカップから離して、親指で擦(こす)った。
「は?!なんで?!」
眉間に強くシワを寄せた里香はまるで自分の事のように怒っている。
テーブルにぐいと腹をつけて両肘(りょうひじ)をつき、マグカップを両手で持ち上げたると、湯気が強めに揺れて里香の顔に靄(もや)がかかった。
「わからんけど、隣の人が言うてた…」
「あ、荷物とか?」
「いや、鍵は返してもらったし荷物がどうとか連絡ない」
「じゃあ似た人とか?」
「いや、ヒロなのは確実なのはお隣さんが言ってるから」
「恐すぎやん…警察は?」
「一応報告はしといた」
「あぁ、そうなんや。最近ストーカー事件多いしほんま気をつけてや?ってか不安やったらうちでも泊まればええから!」
なんて言ってくれる里香は、ほんまに優しいな。