人形の君に心をあげる。

秘密の時間




「っ...」



息苦しさを感じて、目が覚めた。



うっすらと全身が汗ばんでいる。


寝苦しかったのかもしれない。




寝返りを打っていないのか、金縛りにでもあってたみたいに体が固まっていた感じがする。




休んだ気がしねえ...




しかも...なんつー夢だよ




昔の記憶に、今の自分の意識だけが移ったように、実際についさっきもう一度体感してきたかに思わせる、現実感のある夢だった。





...寝覚めわりいな



夢に文句を思いながら、横になったまま体を楽な姿勢に動かして、また目を閉じる。





きっとあれだ


寝苦しさに加え、昨日庭師のじじいと変な話をしたからこんな夢見たんだ...




「あー...」



気分わりい




なんで今更、こんな夢見んだよ...





昨日のあの感覚に感化されたか?



それとも...昨日のじじいの言動の方が原因か?





まあ、どっちでもいいけど


嫌なこと思い出したな...





< 103 / 118 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop