人形の君に心をあげる。
秘密の時間
「っ...」
息苦しさを感じて、目が覚めた。
うっすらと全身が汗ばんでいる。
寝苦しかったのかもしれない。
寝返りを打っていないのか、金縛りにでもあってたみたいに体が固まっていた感じがする。
休んだ気がしねえ...
しかも...なんつー夢だよ
昔の記憶に、今の自分の意識だけが移ったように、実際についさっきもう一度体感してきたかに思わせる、現実感のある夢だった。
...寝覚めわりいな
夢に文句を思いながら、横になったまま体を楽な姿勢に動かして、また目を閉じる。
きっとあれだ
寝苦しさに加え、昨日庭師のじじいと変な話をしたからこんな夢見たんだ...
「あー...」
気分わりい
なんで今更、こんな夢見んだよ...
昨日のあの感覚に感化されたか?
それとも...昨日のじじいの言動の方が原因か?
まあ、どっちでもいいけど
嫌なこと思い出したな...