人形の君に心をあげる。
心の痛みとか、悲しみとか...
もちろんケンカを売られたりしたら最初は腹が立つし、何かやり返したいと思ったりはする。
けど、それも本当に最初だけ。
それなのに、どうしてか言動の歯止めが利かなくなって、途中でいつも”何してんだろう、俺”とか自分自身を客観視してる自分がどこかに居たりして...
...じゃあ、何も思ってないし、何も考えてないなら何が俺を突き動かしてんだよって話になるわけで
いくら考えても答えなんて見つからないから、都合よくテキトーに理解したふりをすることにした。
...実際、今更それが何なのかなんてどうでもいいし、分かったところで昔の自分が救われるわけでもないから
考えるだけ無駄というか...
「...起きるか」
全身打撲で痛む体を何とか上半身だけ起こして、ベッドに腰掛ける。
はためくカーテンの隙間から朝日が漏れる。
森に囲まれてるせいか、窓から入ってくる風は澄んでいる。