人形の君に心をあげる。
いい空気だ
...けど、
なんで窓が開いてんだ?
昨日、寝る前に窓を開けた記憶なんてねえぞ
そうは思いながらも、開いている窓を閉めにベッドを立つ。
当たり前だけど、まだ一つ一つの動作に痛みが伴う。
ゆっくりと手を伸ばし、カーテンをつかむ。
いや、つかみかけた...まさにその時
風もなく、ひとりでにカーテンがふわっと大きくひるがえった。
「...え......?」
思わず目を見張る。
「誰...」
そこには、カーテンに包まれるように、女の子が1人立っている。
...は?
どういう状況?
全く状況把握ができない。
慌てて部屋を見回す。
部屋、間違えたのか...
間違えて女の部屋入るなんて、笑えねえぞ
だけど、その部屋は俺に与えられた部屋に間違いなかった。
部屋の隅に中身のない俺のかばんが転がっている。