人形の君に心をあげる。



そんな女から目をそらし、また床に視線を落とす。




相手も悪気があったわけじゃなさそうだし、こうもストレートにごめんだなんて謝られるとどう反応し返していいか分からない。






「...ごめんなさい」





言葉を探す俺を怒ったと思ったのか女がもう一度言う。




今度はごまかしの笑みのない真剣な顔で。







「...そんなに気にすることじゃないんじゃねえの?」





早くこの真剣な空気をどうにかしたくて出た言葉。





とりあえず、なんとも思っていないことを伝えたかった。






「...」





しかし、女から次の言葉が返ってこない。







...?






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