人形の君に心をあげる。



いくら見渡しても、ここら辺に家なんて見当たらないし...



なにより、この女の話し方や仕草がそう感じさせた。





育ちがよさそうというのか、


会話の節々で感じるのほほんとした世間の厳しさを知らなそうな雰囲気というか...






「私、花蓮(かれん)って言います。どうぞ、よろしくお願いします。」




女はそう言って、ニコニコしながら俺を見ている。







「...」





...やっぱり、なんか、今まで接してきたやつらと違うんだよなあ





そんな女を見ながら、心の中でそう思った。






誰にでもこういう対応をする奴なのかもしれないけど、よろしくと言われても、正直戸惑う。







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