人形の君に心をあげる。
目が覚めたときからなんとなくは思ってたけど. . .
「改めて見ると、すげえなこの部屋」
落ち着いているものの、どこか華やかさを感じさせるような装飾品たち。
ギラギラしてないのに、貧乏人の俺でもわかる、この高級感。
まるで、テレビで見るどこかの国の城の中みたいな部屋。
部屋を一通り眺めて、改めて自分が場違いな場所にいると思った。
ほんと、どこだよ、ここ. . .
俺は、痛む足をなんとかベッドから下ろして、ベッド脇にある窓に向かう。
窓から外の様子を伺ってみる。
けれど、窓から見えるのは、この部屋同様、どこか外国を思わせる庭園だけだった。