人形の君に心をあげる。



...あの向こうに何かあるのか?

少し気になるけど、疲れと暑さで動く気にもなれない。



静かに地面に視線を落とす。

そして、さっきのことをもう一度思い出してみる。


あいつ...辻堂(つじどう)とかいう男の言ったことを。



あいつは俺を”バトラー”にすると言った。

ということは、まず間違いなくあいつも”バトラー”であるということ。


でなきゃ、教育なんてできるはずもない。


でも、あんな物騒なやつが何の仕事を...?



少し考えてみたけれど、思い描かれるのは、ハンターとか、殺し屋とかそういう類のものばかり。



ハンターや殺し屋がこんな正装するわけねえよな...


俺の想像力は全くあてにならないらしい。



「ああ、わかんねー」


考えても、探し回っても、答えなんて見つからない。



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