略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
休憩スペースは奥に向かって広くなっていて、中央には大人10人ほどが悠に座れる円形の黒いソファが鎮座する。
ブラックとグレーのタイルカーペットのモダンな雰囲気で、成京銀行が入るオフィスビルのテナントの誰もが利用できる場所だ。
19時を少しすぎた今の時間帯はもうあまり利用者はおらず、美郷達以外には奥の喫煙所に入っていくスーツの男性だけだった。
自販機が数台並ぶ一角で、どのメーカーでもいいと美郷が選んだ微糖の缶コーヒーに、匠海はタッチパネルにスマホをかざしながら意外だと目を丸くした。
「甘いココアとかが好きなのかと思ってた」
「私ココアは飲めなくって。甘ったるいものより、ビターなほうが好きなんです」
匠海は自販機からさっと缶コーヒーを取り、美郷に差し出すと、なぜか少し寂しさを含んで微笑んだ。
ブラックとグレーのタイルカーペットのモダンな雰囲気で、成京銀行が入るオフィスビルのテナントの誰もが利用できる場所だ。
19時を少しすぎた今の時間帯はもうあまり利用者はおらず、美郷達以外には奥の喫煙所に入っていくスーツの男性だけだった。
自販機が数台並ぶ一角で、どのメーカーでもいいと美郷が選んだ微糖の缶コーヒーに、匠海はタッチパネルにスマホをかざしながら意外だと目を丸くした。
「甘いココアとかが好きなのかと思ってた」
「私ココアは飲めなくって。甘ったるいものより、ビターなほうが好きなんです」
匠海は自販機からさっと缶コーヒーを取り、美郷に差し出すと、なぜか少し寂しさを含んで微笑んだ。