略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
*
年が明けると、年末の忙しさが嘘のように、のんびりとした業務になる。
契約に借り出されることなく、いつもの時間にお昼休憩を迎えた。
理子と一緒にランチに出ようと一階まで降りてたところで、美郷の胸をきゅんと弾き飛ばす人の姿が自動ドアの向こうに見えた。
お昼にアポがあったのだろうかと、入口をくぐってくる匠海をチラチラと盗み見る。
約束もしていないのに会えるなんて、サプライズされているようで嬉しくなる。
眼鏡の向こうの琥珀の瞳が、ばっちり美郷を捉えたのがわかった。
ぽっと頬を熱くしてぱちぱちと瞬くと、ずんずんと歩み寄って来て、美郷の前に立ち塞がった。
「お疲れ様」
「お、お疲れ様です……」
かけられた声がなんだか低いように聞こえた。
上目遣いに匠海の表情を見ると、眉間に皺を寄せ不機嫌そうにしていた。
匠海さん、何か怒ってる……?
年が明けると、年末の忙しさが嘘のように、のんびりとした業務になる。
契約に借り出されることなく、いつもの時間にお昼休憩を迎えた。
理子と一緒にランチに出ようと一階まで降りてたところで、美郷の胸をきゅんと弾き飛ばす人の姿が自動ドアの向こうに見えた。
お昼にアポがあったのだろうかと、入口をくぐってくる匠海をチラチラと盗み見る。
約束もしていないのに会えるなんて、サプライズされているようで嬉しくなる。
眼鏡の向こうの琥珀の瞳が、ばっちり美郷を捉えたのがわかった。
ぽっと頬を熱くしてぱちぱちと瞬くと、ずんずんと歩み寄って来て、美郷の前に立ち塞がった。
「お疲れ様」
「お、お疲れ様です……」
かけられた声がなんだか低いように聞こえた。
上目遣いに匠海の表情を見ると、眉間に皺を寄せ不機嫌そうにしていた。
匠海さん、何か怒ってる……?