略奪宣言~エリート御曹司に溺愛されました~
「なっ、な、なにして……っ!?」
触れられた部分が、火傷しそうに熱い。
そこから全身へと熱くたぎった血流が送られ、のぼせてしまいそうに眩暈がした。
咄嗟に口唇の感触を残す耳を押さえて、ぐるぐると回転する視界に匠海を捉える。
「耳へのキスは“誘惑”。そのままの意味だよ。
まずは男として意識してもらわなきゃ、何も始まらない」
耳を押さえる美郷の手を取り上げ、腰を屈めたまま今度は手の甲にキスをする匠海。
「たっ、匠海さん……っ!?」
「これは“敬愛”。
……好きだよ、美郷」
同じ目線に合わせられた琥珀の瞳。
眼鏡を介さず、今までとは全く違う眼差しで美郷を見つめてくる。
「早く俺を好きになって」
業務中に言われる言葉が、いかに気軽なものだったかがわかる。
心臓ごと心を掴みに来るような、赤裸々でしたたかな想いが美郷に襲いかかってくる。
無理だ。
こんなにダイレクトに想いをぶつけられて、平静を保てる人間なんていない。
触れられた部分が、火傷しそうに熱い。
そこから全身へと熱くたぎった血流が送られ、のぼせてしまいそうに眩暈がした。
咄嗟に口唇の感触を残す耳を押さえて、ぐるぐると回転する視界に匠海を捉える。
「耳へのキスは“誘惑”。そのままの意味だよ。
まずは男として意識してもらわなきゃ、何も始まらない」
耳を押さえる美郷の手を取り上げ、腰を屈めたまま今度は手の甲にキスをする匠海。
「たっ、匠海さん……っ!?」
「これは“敬愛”。
……好きだよ、美郷」
同じ目線に合わせられた琥珀の瞳。
眼鏡を介さず、今までとは全く違う眼差しで美郷を見つめてくる。
「早く俺を好きになって」
業務中に言われる言葉が、いかに気軽なものだったかがわかる。
心臓ごと心を掴みに来るような、赤裸々でしたたかな想いが美郷に襲いかかってくる。
無理だ。
こんなにダイレクトに想いをぶつけられて、平静を保てる人間なんていない。