恋愛なんてゲームだ!
「あ、いいよ。自己紹介したけど覚えてる?
俺も姫乃って呼んでもいい?」
当然クラスメートの顔ぐらい覚えてる。というか覚えた。
「うん、当然だよ~○○くんでしょ?
姫乃って呼んで~そのほうが嬉しい!」
などという。本心もうれしいしね。
親近感わくとバカな男子は
あれ?もしかして俺、姫乃のこと好きなの?
とか思って焦って告白してくる。
ま、まだ初日です。のんびりして行こ~
そして何日か経つとクラスの男子17人中5人ぐらいは私のこと気になってる状況。
そして今日から3日間野活。班の男子3人はなかなかつれないから頑張るか!
「淳(男子のあだ名)って呼んでもいい?
もっと仲良くなりたいの。」
当然okを出す。ま、今日の目標!
食材探しゲームのときに男子一人と二人きりになる。
「ご、ごめんね…きれいな川があったから教えてあげようと思ったんだけど…」
うるうるの目でいうと効果アップ。
そして、少し雑談して一言
「龍(男子のあだ名)って私のことを守ってくれてるみたいでかっこいいし、私好きだな。」
相手は驚いて顔が真っ赤に。すると合図のように同じ班のリコ(女子)が助けに来てくれた。
ご飯の時間。飯盒炊さんでは
「火が怖ーい」
とか言ってサボる。男子も女子も私を許す。
サボっていても先生は見て見ぬふり。だって私奨学金生だもの。
大体のことは多めに見られるわ。
「ん~!!みんなが作ってくれたご飯おいし~!」
とか適当にほめる。大抵は調子にのるけどうちのつれない男子は顔真っ赤っで無言。
寝る時間に女子の部屋ではコイバナが。
一応聞いてて損はないし脅しのネタに使えると思って聞いていたら突然話が私に。
「姫乃って好きな人いるの!?姫乃って選びたい放題だよね!」
「うーんいないかな~でもすこーしだけ気になってる人はいるよ!」
「え、だれだれ!?」
「り、龍…」
「えーうそ、松田君なの!?あの人と同じ班だよね!リコ、協力してあげなよ!」
「え、私なんかのためにしなくていいよ~!どうせ告白しても振られるだけだから~」
「は、なに言ってんの!?姫乃は気づいてないかもだけど
うちのクラス以外でも人気あるんだよ!?
隣のクラスの男子や先輩も見に来るんだよ!?もしかして超鈍感!?」
「え、そうなの!?し、知らなかった…」
うそ。すべてわかってるよ。あんな大声だったら誰でも気づくよ。
それに私の演技すごくない?よくあんなことが言えるよね。
龍は班、というか学年で一番つれない男子だと思う。
顔もいいし、成績優秀。おまけにスポーツもできるし剣道では全国大会2位。
だからか女子にモテる。そのせいであんまり女子が好きじゃないらしい。
リコが協力することに。
私が言われたミッションはリコが班のみんなに好きな人を聞く。
姫乃は?と聞かれるともじもじする。みたいな?
面白くない。演技の上に演技かよ。
ま、いいわ。やってあげる。
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