【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛


一階でベルパーソンの女性を捕まえ、当てたチケットを見せて聞くと、館内のバーまでの行き方を教えてくれた。

エレベーターへと乗り、言われた三十三階へと向かう。

そういえば、どういう内容のチケットなのだろうと、雰囲気のある店前で一旦足を止めて封を開けて内容に目を落とすと、「いらっしゃいませ」と黒服の男性がやってきた。


「あ、あの、この……」

「ご招待チケットのご利用ですね。お一人様ですか?」

「はい……」

「こちらにどうぞ」


手にあるチケットを一目見て、黒服の男性は事情を汲み取ってくれる。

クジの景品として招待券を提供しているといえ、丁寧なご案内をされて恐縮してしまった。

店内は雰囲気のあるダウンライト照明で、グレーを基調とした落ち着いた配色だった。

奥はガラス張りの店内から、高層階の絶景が望める作りになっている。

その夜景を楽しめるように、グレーの座り心地の良さそうなソファーが設置されていて、そこの席がいいなと思いながらも、案内されたのはバーテンダーさんがいるカウンター席だった。

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