【医者恋シリーズ3】エリート外科医の蜜甘求愛
薄っすらと目を開くと、潤んだ瞳に私を見下ろす彼の艶っぽい姿が映る。
鍛えられ、程よく筋肉を付けた身体は上気して汗ばみ、これまでの情事を証明しているようで、静まらない鼓動がまたけたたましく音を立てる。
覆い被さってきた悪戯な唇が遠慮なく耳たぶを食み、またびくりと大きく震えた。
「ちょっと、待って……」
さっき出ていった彼が、また私の中へと入ってくる。
二度目にもかかわらず増している猛りに、どこかに飛ばされないように目の前に迫った首に両手を回した。
「だめっ……もう、私――」
訴えは深く重ねられた唇の中へと消えていく。
それでもくぐもった声を出し続ける私に、彼は貪るように唇を割って激しく口付けた。
広いベッドが揺れ、肌が重なり合う音がふわふわした意識の中で響いている。
「忘れたいんだろ? だから俺に、抱かれてんだろ?」
聞かれたって答えられないくらい、与えられる快感に酔いしれ、勝手に出てくる甘い声で啼き続ける。
彼の大きく熱い手が頬を包み込み、覗き込むように顔を近付けた。
「その記憶がぶっ飛ぶまで、抱いてやるよ」
本当に飛びかけた意識の中、そんな言葉を聞いた気がした。